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2021.5.19

個性と無個性

大学ではグラフィックデザインを専攻していました。

ブランディングでロゴや販促ツール、パッケージを作っていく授業や、イラストレーションの授業でイラストの大判ポスターを描いていました。

その授業の中、印象に残っている事と言えば、
作品を作る時は「個性!」とよく言われていました。
その為作品に個性がないと面白くないし、他の学生に埋もれてしまう意識が強かったです。
美大特有の個性が強い人が沢山いましたので、なおさらかもしれません。
実際卒業制作は個性の強めのギフトバックを作りました。


ところが、
社会人になって商品のデザイナーとして会社で働くときに違和感を感じました。

その違和感とは、

「個性って強い方が目立つけれど、
世の中には色々な好みを持つ方がいて、
多くの人にヒットさせたい商品はあまり個性を固めすぎると一部の人にしか響かないという事です。」

個性を強める大学とは逆の話だったのです。

おかしいなと思いつつ
個性をなるべく抑え、商品を作り続けていくと、
今度は、そのまた逆で
「完全に無個性だと商品の魅力としては弱い」事実に気がつきました。

そう、無個性だとどこかでみた頃あるデザインになってしまうのです。

そんなことを考えながら試行錯誤していきデザイナー2年目ぐらいの時に

個性と無個性のバランスをシビアに考えることが素晴らしい商品デザインになるという感覚を掴みました。

「個性と無個性の絶妙なバランス」

そんな経験から、今もデザインするときは絶妙なバランスを意識して考えていますが、
大学時代と社会人の結果、今があるのかなと思うことが多い今日この頃です。

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